写真を撮るとき、皆さんは何を考えていますか。

「きれいに撮ろう。」
「ブレないように撮ろう。」
「明るく写そう。」

もちろん、それも大切なことです。

でも、私が写真を撮るときに一番大切にしているのは、カメラの設定ではありません。

自分自身への問いかけです。

「何を伝えたいんだろう。」

「私は、なぜこの瞬間に心が動いたんだろう。」

この問いがあるだけで、写真は大きく変わります。

なぜなら、写真は「見たもの」を写すだけではなく、「自分が何に価値を感じたか」を映し出すものだからです。

同じ場所に立ち、同じ景色を見ていても、人によってシャッターを切る瞬間は違います。

ある人は、真剣な表情に惹かれるかもしれません。

ある人は、誰かをさりげなく支える姿に目が留まるかもしれません。

また別の人は、長年使い込まれた道具に、美しさを感じるかもしれません。

その違いを生み出しているのは、カメラではなく、「何に目を向けるか」という視点です。

実は、この考え方は教育にもよく似ているなと感じます。

答えを覚えることではなく、「問い」を持つことから、すべては始まっていきます。

なぜ、この仕事をしているのだろう。

なぜ、この工程が必要なのだろう。

なぜ、この人の表情に惹かれたのだろう。

写真を撮ることは、目の前の出来事に問いを持つことでもあります。

そして、その問いを繰り返すことで、観察する力や考える力が育っていきます。

物事を深く見つめ、自分で考える力を育てること。

写真は、そのきっかけを与えてくれるツールです。

だから私は、写真を学ぶことは「撮影の勉強」ではなく、「考える力を育てる時間」でもあると感じています。

インクルル株式会社 代表
企業の写真活用支援や商品撮影・人物撮影に携わる中で、写真が組織や人に与える影響に着目。現在は、写真というツールを活用し、「見る力」「気づく力」「伝える力」を育むことで、組織づくりや人材育成を支援する研修の企画・実施を行っています。
「写真を撮る文化」が「見る文化」を育み、「見る文化」が「認める文化」へとつながる組織づくりをテーマに、現場での実践事例や考え方を発信しています。

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