フランス滞在が教えた、感性と環境の関係

仕事でフランスを訪れた際の事

フランスで過ごしていた時、毎日感じていたことがあります。

それは、街全体に一つの世界観があるということです。

建物の色。

街並み。

カフェの椅子やテーブル。

ショーウィンドウ。

看板のデザイン。

人々の服装。

すべてが完璧に揃っているわけではありません。

でも、不思議と一つの空気感が流れています。

その空間に身を置いているだけで、自分の感性まで少しずつ整っていくような感覚がありました。

写真を撮りたい。

美しいものを見つけたい。

丁寧に過ごしたい。

そんな気持ちが自然と湧いてくるのです。

一方で、日本へ戻った時、私は少しだけ違和感を覚えました。

情報量の多い看板。

街に溢れる広告。

統一感のない景色。

便利で活気がある反面、知らないうちに意識がたくさんの情報へ引っ張られていることに気づいたのです。

その時に思いました。

人は、自分の意思だけで生きているようでいて、実は環境から大きな影響を受けている。

どんな景色を毎日見るのか。

どんな空間で働くのか。

どんな人と過ごすのか。

それらは、思っている以上に、自分の思考や感性をつくっています。

だから私は、「世界観」はデザインの話だけではないと思っています。

世界観とは、その場所に流れる価値観そのもの。

毎日触れる環境が、自分の考え方や行動を少しずつ育てていくのです。

写真も同じです。

どんなものを美しいと感じるのか。

何にシャッターを切りたくなるのか。

その選択には、その人が身を置いてきた環境や価値観が映し出されています。

だから私は、新しい場所へ行くことを大切にしています。

自分の世界観を広げるためです。

環境が変わると、見える景色が変わる。

見える景色が変わると、考え方が変わる。

そして、考え方が変わると、生き方まで少しずつ変わっていく。

フランスで過ごした時間は、私にそのことを教えてくれました。


幸野朱里|インクルル株式会社 代表

企業の写真活用支援や、商品・人物撮影に携わる中で、写真が「伝える」ためだけのものではなく、人の見方や考え方、組織のコミュニケーションにも影響を与えることに着目。

現在は、写真という身近なツールを活用し、**「見る力」「気づく力」「伝える力」**を育むことで、人材育成や組織づくりにつなげる研修の企画・実施を行っています。

私が大切にしているのは、写真を上手に撮れるようになることだけではありません。

「写真を撮る文化」が「見る文化」を育み、「見る文化」が「認める文化」へつながっていく。

そんな循環を、企業や教育の現場につくっていくことを目指しています。

このブログでは、写真を通して見えてきた「人」「仕事」「組織」「教育」について、現場での経験や日々の気づきを発信しています。

幸野朱里|インクルル株式会社 代表

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